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建物の床面積、実際より広く課税されていませんか?|不動産登記と建築基準法の違い

「固定資産税が高い気がする」「登記簿の床面積は本当に正しいのだろうか」と感じたことはありませんか?建築基準法と不動産登記法では、床面積の算定方法が異なる場合があります。そのため、登記上の床面積に錯誤が生じ、建物表題更正登記が必要となるケースがあります。この記事では、具体的な事例を交えて解説します。

建築基準法と不動産登記法では「床面積」の考え方が違う

まず知っておきたいのが、建築基準法と不動産登記法では、床面積を判断する目的が異なるということです。

建築基準法では、建物の規模や建ぺい率・容積率など、建築物に関する規制を行うために床面積を判断します。

一方、不動産登記法では、登記記録に建物の種類・構造・床面積などを正確に表示し、不動産の物理的な状況を公示することが目的となります。

そのため、

「建築確認では床面積に算入されているから、登記でも必ず床面積になる」

とは限りません。

ここを知らないまま、建築確認済証や固定資産税の課税資料などに記載された床面積だけを見ていると、本来の登記上の床面積との違いに気づけないことがあります。

事例1 建築基準法では算入される部分が、登記では床面積に入らないケース

例えば、建物に一定の条件を満たす屋内的な空間や、建築基準法上の床面積には算入される部分があるとします。

建築時には、その部分を含めて建築確認が行われ、建築確認上の床面積が決定されます。

その後、建物の表題登記が行われました。

ところが、登記をする際に不動産登記上の床面積の算定方法を適用すると、その部分は登記上の床面積には算入されないものでした。

しかし、建築確認上の床面積をそのまま利用して登記してしまうと、

建築基準法上の床面積 > 不動産登記法上の床面積

という関係になるにもかかわらず、登記簿には建築基準法上の床面積に近い数字が記載されてしまうことがあります。

このような場合、登記簿を見ただけでは「間違っている」と気づきにくいかもしれません。

なぜなら、建築確認済証などの資料に記載されている床面積と登記簿の床面積が一致していることがあるからです。

しかし、重要なのは、

「その床面積が、不動産登記上正しい床面積なのか」

ということです。

不動産登記上の床面積を正しく計算した結果、登記簿に記載された床面積より小さくなるのであれば、床面積に錯誤がある可能性があります。

事例2 増築・改築をきっかけに床面積の違いが分かるケース

もう一つ注意したいのが、増築や改築を行った建物です。

例えば、以前から所有している建物について、増築や改修を行った際に、建築確認や固定資産税の資料などを確認したところ、建物の床面積が想定していたものと違っていたとします。

「登記簿の床面積は○○㎡なのに、固定資産税の資料では△△㎡になっている」

このような場合、単純にどちらかが間違っていると判断することはできません。

建築基準法上の床面積、固定資産税の評価上の床面積、不動産登記法上の床面積では、それぞれ判断の基準が異なる場合があるためです。

そこで必要になるのが、登記記録だけでなく、実際の建物を確認することです。

建物の現況を調査し、各部分の利用状況や構造、形状などを確認したうえで、不動産登記上の床面積を算定します。

その結果、

「現在の登記簿の床面積よりも小さくなる」

「登記上は床面積に含めるべきではない部分が含まれている」

ということが判明する場合があります。

このような場合には、登記記録の床面積を正しい内容に変更するため、建物表題更正登記を検討することになります。

「固定資産税が高い=登記が間違っている」とは限りません

ここで注意していただきたいことがあります。

建物の床面積が多く課税されているように見えるからといって、必ずしも登記が間違っているとは限りません。

固定資産税は、地方税法に基づいて市町村等が建物を評価して課税するものであり、不動産登記とは別の制度です。

そのため、

登記簿の床面積が減れば、必ず固定資産税も下がる

とは一概に言えません。

しかし、登記簿の床面積そのものに誤りがあるのであれば、そのままにしておくのではなく、まずは正しい床面積を確認することが重要です。

そして、課税されている床面積について疑問がある場合には、登記だけでなく、固定資産税を担当する市町村等にも確認する必要があります。

「うちの建物は大丈夫?」と思ったら確認してみましょう

では、どのような方が一度確認したほうがよいのでしょうか。

例えば、次のようなケースです。

  • 登記簿の床面積と固定資産税の資料の床面積が違う
  • 建築確認時の床面積と登記簿の床面積が同じだが、算定方法が気になる
  • 建物に車庫・物置・サンルームなどがある
  • 過去に増築・改築をしている
  • 建物を相続したが、登記の内容を詳しく確認したことがない
  • 登記簿の床面積と実際の建物の状況が合っていない気がする
  • 固定資産税の課税面積が大きいように感じる

このような場合には、一度、建物の登記内容を確認してみることをおすすめします。

特に、古い建物の場合、現在の建物の状態と登記記録が一致していないケースもあります。

建物の床面積は「登記簿を見るだけ」では判断できないことがあります

床面積の問題で難しいのは、単純に建物を測って面積を計算すればよいわけではないことです。

建物の形状や構造、各部分の利用状況などを確認し、不動産登記上の床面積として算入すべきかどうかを判断する必要があります。

そのため、

「固定資産税の資料に書いてある面積」

「建築確認済証に書いてある面積」

「登記簿に書いてある面積」

「実際に建物を測った面積」

が、それぞれ異なることがあります。

重要なのは、それぞれの数字がなぜ違うのかを確認することです。

登記簿の床面積に疑問があれば、土地家屋調査士へご相談ください

建物の床面積について、

「登記簿の面積は本当に正しいのだろうか?」

「固定資産税の課税面積が大きいのはなぜ?」

「建築確認の床面積と登記の床面積が違うのは問題ないの?」

と疑問に感じた場合、ご自身だけで判断するのは難しい場合があります。

土地家屋調査士は、建物の物理的な状況を調査し、不動産登記に必要となる建物の種類・構造・床面積などを確認する専門家です。

まずは登記簿や建物の資料を確認し、必要に応じて現地調査を行うことで、現在の登記内容が適切かどうかを検討することができます。

調査の結果、登記上の床面積に錯誤があることが確認されれば、建物表題更正登記が必要となる場合があります。

「固定資産税が高い気がする」ということだけで、すぐに登記が間違っていると判断する必要はありません。

しかし、疑問を持ったままにしておくのではなく、まずは登記簿の床面積と建物の現況を確認してみることが大切です。

W.B.登記測量事務所では、建物の登記内容や現況を確認し、床面積について疑問がある場合のご相談を承っています。

「この建物の床面積は、登記上正しいのだろうか?」

そう思われた方は、ぜひ一度ご相談ください。

登記簿や建物の資料を確認し、必要な調査・手続きについてご案内いたします。

測量・境界確認業務(現況測量、境界確定測量、境界復元測量)、土地・建物登記業務(土地分筆登記、土地地積更正登記、土地地目変更登記、建物表題登記、建物表題変更登記、建物滅失登記)のことなら滋賀県草津市のW.B.登記測量事務所にご相談ください。
初回相談60分無料、出張・オンライン相談対応、土日祝・夜間対応(要予約)。
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著者 土地家屋調査士
小林 広樹
W.B.登記測量事務所
滋賀県草津市

当事務所では、現況測量や境界確定測量をはじめ、土地・建物の表示登記に関する手続きまで、お客様の状況に応じて丁寧にサポートいたします。土地や境界について「何から始めればよいかわからない」という方にも、専門家として分かりやすくご説明し、問題の整理から解決までお手伝いいたします。
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